タックル

#10-モンスタートルク



2023年10月に発売された"モンスタートルク"。
今回、この"モンスタートルク"を使って私なりに感じた感想を簡単にまとめてみました。

<操作性と感度について>

"モンスタートルク"のキャッチフレーズは「粘攻胴調子」!
正直なところを言えば、私はあまり胴調子の竿は好きではありませんでした。
何故なら、大物を獲るには胴で粘る竿の方がよいことはそれなりに理解していたのですが、胴調子の竿というと、どうもモッタリとしたイメージが強く、仕掛けを投入する時などのブレが大きくて操作性があまりよろしくないと感覚的に感じていたからです。
また、ウキを沈めて釣る際に手に伝わる感度も、胴調子の竿はイマイチだと感じておりました。
それゆえ、これまでは、どちらかというと操作性や感度面を重視して先調子気味の竿を手にすることが多かったのです。



私が初めて手にしたモンスタートルクの番手は「口太M-53」。
カタログなどによれば、口太のMは1.2号相当、MHは1.4号相当との記載があります。
そんなことから、少々乱暴な言い方をすれば、「より胴調子の・・・より柔らかい・・・より操作性がよろしくない竿」だと勝手に思い込んで、この竿をはじめて手にしたことを今でもハッキリと覚えております。
しかし、モンスタートルクを実際に使うことによって、私の胴調子の竿に対するそういった固定観念は完全に取り去られたのです。



モンスタートルクを初めて使用したフィールドは南伊豆石廊崎の沖磯。
その日は非常に西風の強い日で、少し油断をすると、ミチイトが強風にあおられて、仕掛けが流れの筋から外れてしまうような状況でした。
しかし、そんな悪条件の中でも、このモンスタートルクは、私が使用している15g前後のウキを、決してブレることなく狙ったポイントへとピタッと飛ばしてくれたのです。
また、その日は強風でしたので、当然、風に吹かれるとミチイトを打ち返す操作が必要となったのですが、その際にも、このモンスタートルクは竿がブレないので気持ち良く思い通りにラインメンディングすることができたのです。



ちなみに、この日の釣り開始時は、私のパイロット仕掛けである半遊動仕掛けでスタートしましたが、なにしろ風が強かったので、途中からは風の影響を受けにくいウキを沈める仕掛けで更なる大物を狙うことにしました。
すると、この仕掛けにして非常に驚いたことがありました。
それは、この日釣れてきたのは30cm前後のメジナとイサキが中心だったのですが、そいつらが食ってくる前兆(前アタリ)がハッキリと手に伝わってきたのです。
これまで、私が使っていた胴調子の竿だと、魚が食った時にいきなり胴まで乗ってしまうケースが多かったのですが、このモンスタートルクだと、まずは前アタリを感じてから胴に乗ってくるケースがほとんどだったのです
このことは、これまで胴調子の竿は感度が悪いと思い込んでいた私には結構衝撃的なことでした。



<魚が暴れずにジワジワと浮いてくる>

これまで私が胴調子の竿をあまり好きになれなかった理由として、操作性と感度があまりよろしくないと感じていたことを挙げましたが、もう1つ、胴調子の竿があまり好きになれなかった理由があります。
それは魚が掛かって胴まで乗ってきた時、これまで私が使っていた胴調子の竿だと、竿が曲がりっぱなしで、なかなか竿が起きてこない感じていたからです。
しかし、今回の"モンスタートルク"は、引きの強い魚が掛かるとスッと胴に乗るのですが、そこから竿が粘って魚の引きを吸収してくれて、その後、魚をあまり暴れさせずにジワジワと浮かせてくれるような調子に仕上がっているのです。



去年の12月の釣行の際に、こんなことがありました。
その日、ウネリがあって、地方の水深の浅いポイントへの渡礁を余儀なくされておりました。
そして、前半はエサも取られないような低活性に苦しみましたが、後半、どうにか外道ながらも40cmオーバーのクロダイを釣り上げることができました。



ちなみに、クロダイというと、首を振るような独特な引きですぐにクロダイだとわかることが多く、また、この日は水深の浅いポイントでしたので、その独特な引きが増幅されるはずなのですが、そのときに釣ったクロダイは、ほとんど暴れなかったため、魚が浮いてくるまではクロダイであることが解らなかったのです。
すなわち、モンスタートルクが首を振るようなクロダイの独特な引きを吸収してくれたのだと思います。
このとき、モンスタートルクは、胴で魚の引きを受け止めて、魚を暴れさせずにジワジワと浮かせてくれる竿だと実感しました。



なお、まだこれは感覚的に感じていることなのですが、ある程度の引きの強い魚だとスッと胴に乗るものの、あまり引きの強くない魚だと必要以上に竿は曲がらないような気がしております。
この点に関しては、引き続き注目していき、確かなことがわかり次第、また報告致します。

以上のように、モンスタートルクは、これまで私が胴調子の竿に抱いていた「操作性が悪く、感度も悪い」などといったイメージはまるでなく、また、引きの強い魚が掛かった時、スッと胴に乗り、そこから竿が粘って魚の引きを吸収してくれて、魚が暴れずにジワジワと浮いてくるような、私にとっては新感覚の胴調子の竿に仕上がっていると感じました。

最後に一言!

「私、モンスタートルク・・・好きだわ~」



2024.01.14 written by 桜井


【モンスタートルクのインプレッション】

◎ぬまっち(講習会卒業生)のインプレッションNEW


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