海難対策

我々は自然の中で遊ばせてもらう者の義務として、釣りのシーンで想定される事故や災害等に対する基本的な知識や対策などを、たえず学び続けて、身につけていかなければならないと考えます。
そこで、このコンテンツでは、海難事故に対する基本的な対策をまずは以下にまとめてみました。


1.海難事故を未然に防ぐ

※何よりも大切なことは、海難事故を未然に防ぐことです。
 そのためには、次のことに注意しましょう。

・単独での釣行は出来る限り避ける。
・釣行前日の天気予報には十分な注意を払う。
・沖磯釣行の場合、船頭さんの指示に従う。
 堤防や地磯に入る場合には、現地の釣りエサ屋さん等のアドバイスに耳を傾ける。
・ライフジャケットやスパイクシューズなどの安全装備は必ず用意し、正しく装着する。
 例えば、ライフジャケットの股ヒモは必ず装着する。

<股ヒモをしている状態>
・ライフジャケットが持ち上がらないので、無理なく呼吸することができます。



<股ヒモをしていない状態>
・ライフジャケットが持ち上がってしまい、呼吸がしづらくなります。
 また、最悪の場合には、滑落時にライフジャケットが脱げてしまうこともあります。





・基本的に、濡れている場所には釣り座を構えない。
・仕掛けの準備などは常に海の状況が目に入るような態勢で行う。
 波には背を向けない。
・携帯電話、救命ロープ、発煙筒などは出来る限り持参する。


2.海難事故が起こってしまったときの対処方法

・落水者が救助されるまでの間、つかまっておけるようなクーラーやバッカン等を投げ込む。
 その際、当然、クーラーやバッカンなどは中身を抜いて、蓋を閉め、浮く状態にしてから投げ込む。
 なお、直接、クーラーやバッカンなどが届かないような距離のときは、落水地点へ投げ込むと落水者のところまで流れていく可能性が高い。


・救命ロープを持参している場合には、救命ロープを投げ込む。
 その際、救命ロープは落水者よりも少し沖合に投げ込む。
・救命ロープは出来るだけ一発で落水者がつかめるようなところへ投げ込む。
・波がある時に、救命ロープをつかんでいる落水者を無理に堤防や磯へ引き上げようとすると大ケガをする可能性がある。
 そのような場合は、速やかに緊急連絡をして救助が来るのを待つ。


・緊急連絡は、渡船屋さんもしくは局番なしの118番(海難事故の緊急通報用電話番号)に連絡する。
・電話が通じない場合、持参しているようであれば発煙筒を炊く。


3.落水者を渡船に引き上げる際の注意

・落水者は体力を消耗して実際の体重以上に重たく感じる。
 それゆえ、引き上げる際には2人がかりで落水者のライフジャケットの肩の部分に腕を通すなどして引き上げる。

・状況に応じて、渡船に備え付けの救助用のはしごを船頭さんに出してもらう。

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