タックル
＃９－シグナスとラグザス
少しタイミングが遅れてしまいましたが、昨年の秋に発売された、ダイワのシグナスとラグザスについてご紹介してみたいと思います。
【簡単なスペック】
実は、今回、ネーミングが変わったのですが、シグナスはトライソの後継機種で、はじめてLBリールを使ってみようというような方に最適なエントリークラスのLBリールです。
これに対して、ラグザスはプレイソの後継機種で、上位機種に迫る性能を兼ね備えたミドルクラスのLBリールと言えます。
今回のリリースにおける最大のセールスポイントは、いずれも新ブレーキシステムの「バイターボブレーキ」を搭載したことです。
バイターボブレーキの最大の特徴は、なんと言っても、従来品に比べてブレーキ効率が２倍に向上したこと！
これにより、これまでのトライソやプレイソなどだと、レバーを引いブレーキをかけてからも、相手が大物だと、「ズルッ」とラインが出ていってしまうような感覚がありましたが、今回のシグナスとラグザスではそれがなくなり「ピタッ」とラインが止められるようになったのです。
また、データ上では、バイターボブレーキですと必要ブレーキ力に到達するまでの時間を従来比の1/4に短縮することが可能となりました。
すなわち、これは何を意味しているかと言うと、レバーを引いたときのレスポンスが大幅に向上して、魚の走りを止めたいときに即座に止められるといったような、キビキビとしたやりとりが可能となったのです。
さらに、軽い力でも即座に大きなブレーキ力を得られるようになったお陰で、一日の釣行のあとでも、ブレーキを引く指の疲労度がこれまでよりも格段に少なくなったのはバイターボブレーキの恩恵であると言えるでしょう。
そして、いずれの機種も、「バイターボブレーキ」の他に、非常に高い防塵・防水能力を有する「マグシールド」や新世代のドラグシステム「ATD」といったダイワの最先端の技術を搭載しており、そのボディには高剛性でありながら軽量でもある「ZAION（ザイオン）ボディ」が採用されております。
ちなみに、この2機種の違いは、
シグナスは、レバーには「ZAIONブレーキレバー」・ハンドルには「ワンタッチアルミハンドル」が使用されており、その外観は黒と赤を基調とした若さあふれるデザインとなっているのに対して、
ラグザスは、レバーには「アルミ鍛造レバー」・ハンドルには「軽量ZAIONハンドル」が使用されており、全体がシグナスよりも軽量に仕上がっていて、その外観は黒と金を基調とした高級感あふれるデザインとなっております。
【実釣における使用感】
＜ラグザス2500H-LBD／2020年2月1日、南伊豆石廊崎にて＞
この日は、朝方こそ35センチ前後のメジナの活性が高かったものの、10時頃から魚の活性が極端に低くなってしまいました。
そこで、魚が潜んでいるであろう海底ギリギリを直撃するようなイメージで仕掛けを流し込んだところ、微かなアタリが！
すかさずアワセると、猛然と走り出したのです。
おそらく、海底のどこかにある沈み根に逃げ込もうとしたのでしょう。
そこで、私は即座にラグザスのレバーを引いてバイターボブレーキを効かせたところ、そいつの走りは沈み根に逃げ込まれる寸前でピタリと止まり、その後、慎重なやり取りの末に取り込むことができたのは、外道ながら51センチのカンダイでした。
＜シグナス2500LBD／2020年2月9日、南伊豆石廊崎にて＞
この日も前週と同じ磯に乗りました。
しかし、状況は前週とは打って変わって、朝のうちはほとんどツケエサは取られず静かな時間が流れていったのですが、10時を回った頃から状況が好転し、とにかく魚の食いが良くなってきたのです。
ただし、この日は外道が多くて、季節外れのまん丸に太ったソウダガツオや、40センチ前後のアイゴが次々とサオを曲げていきました。
そして、特に極めつけであったのは、40センチ超のサンノジの4連発！
いや～、これには参りました。
最終的には、本命のメジナも、目標の40センチを超えることはできませんでしたが、39～35センチが一時入れ食いとなり、とても楽しい釣行となったのです。
ちなみに、この日、痛感したことは、魚種を問わなければ後半戦は怒濤の入れ食いで、シグナスのレバーをにぎり込む回数もかなり多かったのですが、一日の実釣が終わった後も、これまでのように、指に疲れが残っているようなことはまるでなかったのです。
シグナスはLBリールをはじめて使うようなエントリークラスの方に最適なモデルで、ラグザスは、エントリークラスの方には勿論のこと、中・上級者にも十分満足いただけるモデルであると言えるでしょう。
2020.04.11 written by 桜井
