レクチャー

♯11-ヒデさん先生の教え in 磯釣りステップアップ大会2016



【当日のデータ】

<講師>
ヒデさん

<生徒>
ダイキパパさん
アキちゃん(ユキちゃん)
がんちゃん

<ステージ>
南伊豆石廊崎・灯台下



<DATA>
月日:2016年11月3日(祭)
天候:晴れ
風向:西
水温:22.5度
状況:明け方は東寄りのウネリ残り、日が上がると徐々に西風強くなりました。


【ヒデさん先生の教え】・・・頂戴したメールをほぼ原文のまま掲載させていただきました

<to ダイキパパ>
(1)仕掛け作りに時間が掛かり過ぎる
まず、置き竿にしないと仕掛けが作れない。出来るだけ置き竿にしないで仕掛けが作れるようにチャレンジしたい。
次に仕掛け作りに20~30分くらいは掛かっていたと思う。
まだ、経験が少なく不慣れなため、止む得ないかも知れませんが、その時間の半分くらいで出来るようになりたい。
そのためには、現場だけではなく、家で練習するなどの努力を促した。
(2)仕掛けを流す時、道糸を張り過ぎる
道糸を張り過ぎるため、仕掛けがタナまで入らず。
またタナが一定しない。
仕掛けを投入した時点からラインの出し方が少ないのが原因で、仕掛けは、流れるだけ流してやり、穂先からのラインがJの字を作るくらいのライン出しで流すのが理想と指導した。
(3)ラインメンディングの基礎を指導
仕掛けをスムースにタナまで入れて流すには、道糸を潮上から流すのが理想であることを教授した。
風やサラシ、潮の流れにより道糸が邪魔されて思いの流す筋より外れることがある。
その場合、仕掛けを極力動かさないようにして道糸を潮上に置き直す、ラインメンディングをやって見せて指導した。
(4)さかなを掛けてからのヤリトリの基本を指導
リールの巻き取りタイミングと、その竿さばきが出来ていない。
さらにリールの巻き取りが遅すぎるし、巻き取らないで竿溜めの時間が長い。
当日は、木端メジナやイサキがメインだったから良かったが(一度だけ竿をのされ根に張り付かれたバラシがあった)。基本的な竿さばきとリール巻き取りのタイミングなどを指導した。
(5)Q&A
Q.当初の仕掛け(Bウキにガン玉B)が途中から仕掛けが入らなくなった。どうしたら良いか?
A.仕掛けを見せて貰いチェックしたが、ラインのトラブルやウキ、ガン玉にはその要因と思われる様子は見当たりません。
実際に私が仕掛けを投入して流してみました。
数投してみると、風が強くなった時にラインが取られ、とくに素バリの時には仕掛けが入らないことが分かりました。
それで、ガン玉5号を追加してもらうことにしました。
しかし、風対策でもっと大切な方法を教授するのを忘れていましたので、この場をお借りして記載させていただきます。
もっとも大切な風対策は、極力穂先を下げる、または穂先を海中に入れてやることで、風による道糸の吹き上げを軽減することができます。
この方法は、風対策の中でも必須です。
また途中から仕掛けが入らなくなる原因のひとつとして、ウキが頻繁に遊動するサルカンから上20~30センチくらいは、道糸が傷みやすくカールしてくることもあり、仕掛けが落ちにくくなります。
そのことを考慮して1日のうち1度は、道糸のサルカンから50㎝くらいを切り捨ててサルカンに結び直しをする習慣を付けてやることを指導しました。
ついでにウキやガン玉には個体差があり、決して表示値とおりではないことがあるので、ウキの浮力調整には工夫も必要であることも教授しておきました。


<to アキちゃん(ユキちゃん)>
(1)バッカンの使い勝手と安全
バッカンには、付けエサ箱・杓立て・コマセマゼラ・ウキパラソルが配備してありました。
みんな必需品ですが、その配置に私と比べて疑問が有りました。
ほとんどの釣り人は、置き場所に支障が無い限り、バッカンは縦向きに置いていると思いますが、コマセを出し入れする海側に杓立てやマゼラが配備してあり私はやりづらいなぁと思い確認してみました。
素直に『そうですね』と返答が有り配置変更されました。
一番気になったのは、バッカンの取手が鳥の羽を広げたようになっていることでした。
釣り座は元来足場の悪い状況が多く、怪我の要因ともなるので取手は、垂直に下ろすように指導しました。
彼女のバッカンの取手は垂直に下りなかったので、強制的に下ろしてバッカンの底に挟み込んで対応した。
(2)ウキ止め糸の締め込みが足りない
ウキ止め糸がユルユルで、締め込みが足りない。ウキ止め位置が安定せず、知らない間にとんでもない位置に移動してしまうことが多々あります。
締め過ぎは道糸を痛め高切れの原因ともなりますので注意が必要で、締め込みの度合いを知ることが必要。
新たにウキ止め糸を付けて指導。


<to がんちゃん>
(1)ウキの選択は、理にかなった選択を
他の2人はイサキ、木端メジナのアタリが退屈しない程度に出ていましたが、彼にはイサキ1尾とアタリが少ないようです。
そばで見ているとタナは竿1本強くらいでした。
そこで、ウキは何を使っているか尋ねると、Mサイズ2Bとのこと。
さらに『何故2Bなの?』と尋ねると彼は、『2Bが好きなので。』と返答してきました。
彼は、講習卒業生の中でも釣行回数や経験年数からして、それくらいは考えて選択しているハズと思っていただけに大きなショックを受けました。
私が期待していた返答は、『沈根にあたる潮が湧き潮で、さらに強い払い出しがあり仕掛けを入れる、仕掛けを安定させるために重り負荷のある2Bを選択し、段スジを打った』(実際には段スジはしていなかった)と返答される事を期待していました。
ウキには形状をはじめとし、サイズや重り負荷など数多くの種類があり、それは理にかなった選択肢ができることにあります。
それが良い釣果を得る確率を高めることになります。
引き出しを多く持つためにも広く受け入れて学習して欲しいと思います。
(2)仕掛けのタナ取りは考えて
釣り始めの仕掛けは、ハリスが長めでタナは竿1本強となっていた。
水温が23度台くらいの時季なので、タナは2ヒロ~2ヒロ半くらいから始めて、少しずつタナを探る感じで始めた方が良いと指導した。


【ヒデさん先生の感想】・・・頂戴したメールをほぼ原文のまま掲載させていただきました

<メンタル的なこと>
過去に横浜潮友会では釣技向上の目的で、丹羽さんに勉強会釣行を3回程実施してもらい指導教授していただいております。
本日、サポーターから指導、ご指摘などが沢山ありましたが、横浜潮友会のメンバーも本日の皆さんと同様のご指摘、指導を受け、本当に目からウロコがとれた思いでした。
その中でも私が特に印象深く記憶に残っていることをお話したいと思います。

チームのメンバーからのQ&A
Q.『まったく釣れなくなった時、丹羽さんはどうしているのですか?』でした。
A.『ドリンクを飲む、弁当を食べるなどの時間をとり、一から仕掛けを作り直し、朝一に釣り場へ立った時のワクワク感や朝一の高いテンションへ気持ちを切り替える。』とのことでした。
こんな時は、皆さんも丹羽さんの教えを是非思い出して、諦めずに頑張りましょう。

<手返しデータ>
桜井さんの提案で、『名人とビギナーでは手返しの回数がどのくらい違うか』と言うテーマで雑誌の取材をされた経緯があります。
名人として丹羽さん、ビギナーは磯釣り歴5年くらいのKさん。
桜井さんは釣りもせず、8時間もの長時間2人の手返しをカウンターでカウントします。
結果は、記憶ですが丹羽さんはビギナーの5倍の手返しでした。
このことから、いかにビギナーは手返しが少ないか、無駄な時間を流しているかが分かってもらえると思います。
素バリで無駄な時間を費やしているビギナーが多いのが現実です。
本日もこの指摘がありましたが、もっと早い手返しを心掛けてステップアップしましょう。


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