タックル

#11-23シグナスLBDと23ラグザスLBD



かなりタイミングが遅くなってしまいましたが、昨年の秋、LBリールのベーシックモデル「シグナスLBD」と、そのワンランク上の「ラグザスLBD」がリニューアルされましたので、それらの使用感を私なりにご紹介したいと思います。

まず、4年ぶりとなる今回のリニューアルで大きく変わったところといえば、両機種共に「モノコックボディ」が採用されたところです。



<モノコックボディとは>

モノコックボディとは、2022年秋に発売されたダイワLBリールの最高峰「トーナメント ISO LBD」に採用されたダイワ独自のボディ構造のことです。
その最先端のボディ構造が、この度、なんとLBリールのベーシックモデル「シグナスLBD」とそのワンランク上の「ラグザスLBD」に採用されたのです。

そこで、簡単にモノコックボディについておさらいしてみます。

『モノコックボディとは、ボディを一体成型にすることによって、エンジンプレートをダイレクトにねじ込んでドライブギアを支持したダイワ独自の新構造です。エンジンプレートが巨大なビスとしての機能を果たすため、ボディカバーとそれを止めるビスが不要となり、これにより、大きな負荷を受けてもズレにくく、たわみにくいボディ構造となったのです。
また、ビス穴を廃したことにより、ボディ内部の有効なスペースが拡がり、従来よりも大口径のドライブギアを使用することが可能となりました。
そして、ボディのたわみを抑えた高い剛性のモノコックボディは、ドライブギア軸の両端がシッカリと支えられるので、巻き上げ時のパワーロスが軽減できて、さらに、ドライブギアの大口径化と相まって、より力強く・より滑らかな巻き上げを実現したのです。
ちなみに、ビス穴がなく気密性が高まったモノコック構造により、ボディの防水性能も飛躍的に向上したのです。』



すなわち、モノコックボディの主なメリットを簡単にまとめると以下の4つとなります。

①滑らかな回転
モノコックボディを採用したことにより、ドライブギアの支持精度が向上して、高い剛性のたわみのないボディと相まって従来を上回る滑らかな回転を実現した。

②巻き上げパワーのアップ
ドライブギアの支持精度の向上と、シンプルなモノコック構造で実現したドライブギアの大口径化により、巻き上げ時のパワーがアップして、大物とのやり取りが楽になった。

③回転耐久性の向上
モノコックボディの採用により、ボディ剛性が高まり、ドライブギアの支持精度が向上して、さらには、ドライブギアの大口径化やドライブギアに厚みを持たせることが可能となって、回転耐久性が大きく向上した。

④防水性の向上
ビス穴がなくなり高い気密性を実現したモノコックボディと、高い耐久性を誇るマグシールドの相乗効果で、ボディの防水性能が飛躍的に向上した。



<私の使用感>

今回、実際に私が「23シグナスLBD」と「23ラグザスLBD」を使ってみた感想としては、まず、「22トーナメント ISO LBD」を初めて使ったときのように、非常に滑らかな巻き心地だなと思いました。
これまでのシクナスやラグザスだと、ハンドルを回す際の巻出し時に、僅かではありますがガタつくような感じを抱いていたのですが、それが全くなくなって、少しのパワーロスもなくスムースに巻き取ることができるような感覚を覚えたのです。

さらに、「22トーナメント ISO LBD」の時のような力強さも感じました。
昨年末に、「23シグナスLBD」と「23ラグザスLBD」を実際に使用している時に、それぞれ1回ずつ、そこそこ潮の流れの速いところで40センチ前後のメジナの入れ食いに遭遇したのですが、その際、ボディがたわんだりすることなく、良型のメジナを潮の流れの中から次々と力強く引き寄せることが出来たのです。



ちなみに、「22トーナメント ISO LBD」と同様、ドラグの滑り出しも非常に滑らかで、クリック音も大きいので、耳から魚の大きさをいち早く感じ取ることが出来ました。

また、モノコックボディの恩恵で大口径のドライブギアを納められるようになったことに起因する、巻きの早さも十分実感することができました。
大口径のドライブギアを納めたハイスピードタイプの「XH」は、シグナス・ラグザス共にギア比が6.6となり、ハンドル1回転あたりの巻き取り長さが99cmとなって、手返しのスピーディさが大幅にアップしたのです。

このように、メリットしかない「モノコックボディ」ですが、これまでは最高級機種の「トーナメント ISO LBD」にのみ採用されていたのですが、昨年の秋のリニューアルで、遂に、ベーシックモデル「シグナスLBD」と、そのワンランク上の「ラグザスLBD」にも採用されたのです。
このモノコックボディが採用された「23シグナスLBD」と「23ラグザスLBD」には、引き続き、好評の「BITURBOブレーキ」と「マグシールド」も採用されておりますので、非常にコストパフォーマンスに優れたリールだと言えるのではないでしょうか!



特に、「23ラグザスLBD」は、重量面においても、強度をキープしたまま、前モデルよりも15~20gの軽量化に成功しておりますので、非常にレベルの高いリールであると言えます。

ちなみに、両機種の違いは、ローターとハンドルの素材の違い(「23ラグザスLBD」にはZAIONを使用)、それによる自重の違い(「23シグナスLBD」は255g、「23ラグザスLBD」は285g)、さらには、ベアリングの数の違い(「23シグナスLBD」は7つ、「23ラグザスLBD」は5つ)などにあります。


2024.02.14 written by 桜井


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